FXで利益を上げる為には、利益を上げることに集中するよりも、まずは損をしないように心がけることが重要です。
稼ぐ為にFXの売買を判断する手法に気を取られてしまうことも多いですが、その他にもFX取引において重要なことがいくつかある
1. 資金管理(適切な取引量)
FXに限らず全ての投資において最も大切なのは「資金管理」です。
FXにおける資金管理とは、資金額に応じた適切な取引量の設定です。
この項では、資金量に対しどれくらいの取引量が適切かを確認する方法ついてご紹介します。

資金(取引証拠金)に対し取引量が多すぎると、最大レバレッジぎりぎりの取引になってしまい、為替レートが少し動いただけですぐに強制ロスカットになってしまいます。
そのため、無理のない取引量で売買することが大切です。
取引量が悪い例
- 資金(証拠金): 100,000円
- 取引量: 7ロット(700,000通貨)
- 取引通貨ペア: ドル/円
- 注文時の為替レート: 110.00円
- 最大レバレッジ: 888倍
- 証拠金維持率: 115.3%
-
強制ロスカットされるまでのレート: 0.12円(12pips)
例えば、資金10万円に対し、ドル円110.00円で7ロット(70万通貨)を売買すると、証拠金維持率は115.3%になります。
XMのFXは、証拠金維持率が20%になると強制ロスカットになるので、証拠金維持率115.3%というのは、もう既にリスクがかなり高く危ない状態です。
また、為替レートが0.12円(12pips)動いただけで強制ロスカットになってしまう事も問題です。(スプレッド分考慮せず)
証拠金維持率計算式
上記例で説明した証拠金維持率は、下記の計算式で算出できます。
[100,000円] ÷ [86,712円(70万通貨 × 110円 ÷ 888倍)] × 100 =[115.3%]
強制ロスカットになるまでのレート計算式
取引している通貨ペアのレートがどれくらい下がったら強制ロスカットされるのかを計算するには、まず「ロスカット基準額」を計算します。
[86,712円(70万通貨 × 110円 ÷ 888倍)] × [20%] = [17,342円]
純資産額からロスカット基準額を差し引いて取引数量で割れば、どれくらい動いてロスカットされるかのレートを知ることが出来ます。
([100,000円] – [17,342円]) ÷ [700,000通貨] = [0.12円]
資金に対し大きな取引をしてしまうと、証拠金維持率が低くなってしまいます。
上記の取引例では、0.12円動いただけで強制ロスカットになってしまう計算です。
資金管理が良い例
- 資金(証拠金): 100,000円
- 取引量: 0.5ロット(50,000通貨)
- 取引通貨ペア: ドル/円
- 注文時の為替レート: 110.00円
- 最大レバレッジ: 888倍
- 証拠金維持率: 1,614%
-
強制ロスカットされるまでのレート: 1.98円(198pips)
例えば、資金10万円に対し、ドル円110.00円で0.5ロット(5万通貨)を売買すると、証拠金維持率は1,614%にもなります。
強制ロスカットになる20%までは程遠く、強制ロスカットされるまでのレートも1.98円もあるのでリスクが低いことが分かります。
尚、1日の為替レートの変動幅は、通貨ペアやその日によって異なりますが、インジケーターの「ATR」を利用することにより、だいたいの変動幅を確認することができます。
強制ロスカットがされにくくなるということは、損切りして取引を見直し、再度エントリーするチャンスもあるということです
2. 損切りラインの設定
適切な取引量だけではなく、損切りラインの設定も重要です。
1トレードあたりの損切り額が大きいと資金(証拠金)の減りも早く、再エントリーの回数が少なくなってしまいます。
資金10万円に対する損切り比率と再エントリー回数表
損切り比率 | 損切り額 | 残高(初回損失時) | 再エントリー回数 |
---|---|---|---|
1% | 1,000円 | 99,000円 | 99回 |
2% | 2,000円 | 98,000円 | 49回 |
5% | 5,000円 | 95,000円 | 19回 |
10% | 10,000円 | 90,000円 | 9回 |
15% | 15,000円 | 85,000円 | 5回 |
20% | 20,000円 | 80,000円 | 4回 |
50% | 50,000円 | 50,000円 | 1回 |
上記表のように、資金に対する損切り比率が低いほど、当然リスクも低くなり、再度エントリーできる回数も増加します。
一般的には、資金の1~2%の損切りラインが適正と言われています。
例えば、10万円の資金であれば、千円~2千円。50万円の資金であれば、5千円~1万円が1トレードあたりの損切り額目安です。
3. 自分に合った売買指標と正しい知識
FXの売買指標とは、移動平均線やトレンドラインなど売買を判断するものです。
株や先物を含め、投資では数百もの様々な指標が存在しますが、どの指標が自分の取引スタイルに合っているかを見極め、正しい知識で使用することが大切です。

代表的な指標(インディケータ)の種類
主に有名な指標は、上記の5種類です。
「有名な指標だからどれでも使える」というわけではなく、XM Tradingデモ口座で各指標を使って取引を試し、利益が出やすい指標が自分に合っているとされています。
FXにおける正しい知識
FXにおける正しい知識とは、正しい指標の使い方やチャートの見方、経済指標時の動きなどについて理解することです。
経済指標がいつ発表するのかも分からず、チャート分析(テクニカル分析)も正しく利用しなければ、ただ漠然と運任せで取引することになり、損失になる確率も高くなります。
正しく取引する際のポイント
- 経済指標カレンダーから経済指標発表日時を確認
- 経済指標時の値動きを理解
- 各指標のパラメーター数値を正しく設定
- チャートの見方について理解する(ローソク足の見方(水平線の活用方法)
多くの指標を一つのチャートに表示させない

一つのチャートに多くの指標を入れた例
そして、多くの指標を一つのチャートに取り入れすぎないということも重要です。
多くの指標を入れすぎると、上記チャート例のようにどの指標が正しく反応しているのか分かりにくくなってしまいます。

限られた指標のみを表示した例
指標(インディケータ)は、3種類~5種類までの表示にした方が見やすくなります。
また、チャートやインディケータのプロパティから色(配色)を変更することで見やすくさせることも出来ます。
4. マイルールを決める
FXのマイルールとは、自分で決めたルールに従って確実な取引を行うことです。
前述でご紹介した「1.資金管理」も「2.自分に合った売買指標と正しい知識」も、自分で決めたルールを守らず、その時の感情だけで取引していては意味がありません。
- マイルール例
-
- 資金管理で決めた取引量と損切りラインを守る
- 経済指標時は取引しない
- 取引するとき間は、◯時~◯時までと決める
- ポジションを次の日に持ち越さない(その日のうちに手仕舞いする)
- 売買指標を元に機械的に取引する
- 憶測や感情で売買しない
- 損失が出たときに損を取り返そうと思わない
- ここで決めたマイルールは絶対守る
簡易的なマイルール例をご紹介しましたが、自分の性格や生活スタイルに合った取引ルールを決め、そのルールに沿って取引した方が一般的に損失を回避しやすいとされています。
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中でも特に重要なのは、資金管理です。1回毎の取引量が少なくても、取引中の全てのポジションの合計取引量が多すぎると、強制ロスカットのリスクが高まります。
最大レバレッジ888倍は魅力的ですが、無理な取引は投資元本を一瞬で失いかねません。取引量を適切にして安全な取引を心がけたいものです。
この記事は、一般的な情報をまとめたものです。免責事項に沿っているものであり、特定の投資、その他の行動の勧誘助言、店頭デリバティブ取引の媒介をする目的ではありません。FXは、投資元金を失う非常に高いリスクを伴います。全ての取引は自己責任となります。